シヴァ

思考プロセスを変化させる

もし今なにか不満があったりもっと成長したいと考えるなら、私たちは自分の思考プロセスを柔軟に変化させる必要があります。思考が変化すれば行動パターンが変わります。今までずっとうまくいかなかったことがあるなら「今までの自分を変えなければうまくいく可能性は低いまま」だと言えるのではないでしょうか。自分の行動パターンを変えることができる唯一の人間は自分自身です。ヒーリングの方法論を学んで仕事にしていたとしても、自分の人生に満足がいっていなければ他者に影響を及ぼす周波数には至っていません。ある程度の周波数、エネルギーを保持しているヒーラーが「クライアントにこうなってほしい」というエゴを持っていたら、クライアントはそのヒーラーの人生観に影響されることになります。

ヒーリングやリーディングなど目に見えない世界を扱う仕事はともすれば特別に見えてしまうかもしれません。国家資格でもなく統一された客観的な基準があるわけでもなく、それを仕事にしている人間でも「自分は特別だ」と思い込んでいるような人も多々いる世界です。「私の言うとおりにすれば幸せになれる」「必ず来週セッションを受けるように」などという人は受ける側の自由意志を無視していますし、その人の価値観での「幸せ」を押しつけるセッションをするだろうと思います。日本においての令和は「上」の人間の言うことを聞く世界ではなく、「個々が自由に」自分の幸せを探す時代だと考えていますし、今まで幸福感や希望を持てずに生きてきたのであれば、今までの世界観を変えて自分を見つめる必要があるのではないでしょうか。

実際には傷を癒したりエネルギーを動かしたりする前に、どのような傷があるかに気づく必要があります。人間は自分たちを動物とは違う、複雑な脳を持ち…などと言ったりしますが、実際私たちは思っている以上に単純なのではないかと思います。心理学でペルソナの数は限られているように、私たちの傷の表現方法も大まかに分類することができます。ここでは人間関係に関しての傷の現れ方をピックアップしてみます。

所有欲

特に恋愛において混乱をもたらす原因は、所有欲とそこからくる嫉妬です。相手をどれほど愛していたとしても、私たちは縛られたり抑えつけられることを好ましくは思いません。所有欲から生まれたコードを切ることで、新たに愛に基づいた自由な関係性を同じ相手と築くことも可能です。多くの場合所有欲の根底にあるのは拒絶見捨てられることへの恐れです。これは北風と太陽の寓話です。もちろん相手を思って厳しいことを言わなければならないときもあるでしょうが、「いつも」厳しいばかりでは言われるほうは嫌気が差して聞き流すようになってしまいます。

支配

相手に変わってほしいという欲求から、パートナーを支配しようとする人がいます。しかし、すべての人は自分という人間として自由に生きる権利と自由でいたいという欲求を持っています。相手のためだと思ったとしても、誰かに対して自分の考えを押しつけたら関係性は安定しないでしょう。

親子、兄弟姉妹、恋人、同僚などどんな関係であっても、私たちは支配する癖に気をつけなければなりません。自分の好みや考えを押しつけるのは支配の一種です。相手の人生の責任は相手にあるのです。もしあなたの好意が不誠実に利用されているなら、その人間関係について考えてみましょう。「親だから」「家族だから」助けなければならない、好きでいなければ、感謝しなければ…という考えは本当にあなたの幸せに寄与するものでしょうか?

愛、所有

パートナーを“自分の所有物である”と考える癖を持った人がいます。受け取ったり、利用するための誰かという関係です。あなたの周囲の人間関係で心当たりがあれば、その関係を続けていきたいかどうか自分に確認してみましょう。相手のことを本当に思っているなら、相手の幸せのためにその関係を手放した方がいいケースもあるかもしれません。

依存・自立

ある程度自己承認ができて思考に独立性を持つと、他者に依存する必要はなくなっていきます。逆に誰かに頼り始めると、あなたはどんどん依存的になっていきます。依存は人を弱くしていき、その弱さは当初親切だったはずの人をもイライラさせることになるでしょう。自分自身で考えること、動くことを放棄しないでください。自分が今までどれだけ頑張ってきたかを思い出して、過去の自分に優しくあってくださいね。

援助する・頼る

人間関係は相互補完的なものである必要があります。どちらか一方が頼り続けている関係は、頼られている側が疲弊してしまいます。

幸福でいるためには、あなたは常に“今”を生きる必要があります。過去でも未来でもありません。過去の出来事やそれに関連する感情・状況を考え続けることは、傷ついた心から立ち直るチャンスを減らしてしまいます…が、自分にいやなことをしてきた人間を許せないからといって自分を責める必要はありません。許せないならとことん考え尽くしてほしいと思います。振り子と同じように、頂点までいった感情は自然に静まっていきます。そして、許せない自分を責めないでほしい。怒りは、悲しみは、怨みは醜いなんて誰が決めたんでしょう。人間は真っ白な存在ではないですし、黒いところはあっていいはずです。

ひとしきりのプロセスが終わったあとは、動いてください。過去の写真や手紙を宝物にしていては、その相手とのコードは切れないでしょう。今のあなたの人生を楽しむことにエネルギーを使ってください。多くの人がまだ起きてもいない未来への恐れを抱いて心配していますが、日々“今”に集中して、一日一日を生きましょう。

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