雲ヶ岩

兵庫県神戸市・六甲比命神社 瀬織津姫の磐座

六甲比命神社

〒657-0101 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲
      六甲山カンツリーハウス付近

ご祭神

六甲比命大善神(弁財天・吉祥天) 
 ・撞賢木厳魂天疎向津姫(瀬織津姫)の別名とされる

日本、〒657-0101 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲

 六甲比命神社は六甲山頂の尾根付近、かつては廣田神社の社領だった中に位置する。六甲山は江戸時代まで武庫山、それ以前には向かつ峰と呼ばれたが、廣田神社の祭神である撞賢木厳魂天疎向津姫(つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめ、瀬織津姫のこと)の名前にもその名残がある。

 ホツマツタエの解読と共に六甲比命が瀬織津姫の別名であることがわかったのだというが、その根拠となる研究の成果については、六甲比命講の方たちが印刷物として頒布してくれている。社の中に置かれたキャビネットには自由に持ち帰り出来るよういろいろな印刷物が入れられていて、そのほか簡単に製本された冊子が数百円~1000円程度で販売されている。中でも『六甲山 瀬織津姫・白山姫と和歌姫 和す・尽くす トノヲシテの復活!』には六甲比命神社が瀬織津の磐座だと考えられる根拠や神仏習合の意味、役行者と空海の関係などについて書かれていて興味深い。

 駐車場から小道を入っていくとまず心経岩が見えてくる。磐座ではないものの、その大きさには圧倒される。

心経岩への看板
心経岩
六甲比命磐座への看板

 心経岩から少し引き返して反対側の分岐を進んでいくと、程なく六甲比命を祀った巨大な磐座が見えてくる。磐座の周辺はある程度の高さまで登ることができるが、日本各地の磐座の中でも大きさはトップクラスだ。驚くのは、この磐座は自然の造形ではなく縄文時代に人間の力で積み上げたということだ。ピラミッドとまでは言わずとも、古代の人々は巨大な岩をどうやって持ち上げていたのだろうか。

六甲比命磐座
六甲比命磐座
六甲比命磐座

 この辺りから傾斜がきつくなってくるが、手すりなども設置されている。当日は小雨が降ったり止んだりしていて、拝殿へのアルミ階段は滑りやすくなっていた。おそらくは管理をしている多聞寺と六甲比命講の方たちが一帯の整備をかなりしてくださっているが、歩きやすい靴で来たほうがいいだろう。

六甲山(向津峰)山名比定由来地の看板
六甲比命神社拝殿
六甲比命磐座

 さらにアルミ階段を登って少し行くと、雲ヶ岩がある。法道仙人が修行していたところ毘沙門天が現れたという伝説が残っていて、六甲比命は弁財天=吉祥天なので夫婦がこの地に祀られていることになる。

 その先を左手に進んだ先には仰臥岩と呼ばれる磐座があり、熊野権現・仏眼上人・花山法皇の碑と、八大龍王を祀った石祠がある。熊野や素戔男尊(スサノオ)という名前は磐座がある場所には縁が深いようでよく見かけるが、元々は古代からの神だったのではないだろうか。

雲ヶ岩・看板
雲ヶ岩を上から臨む
雲ヶ岩
仰臥岩
熊野権現など石碑
仰臥岩付近

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